明日の神話 その3

昨日の中国新聞に県会議員の政務調査費についての記事が出ていた。
政務調査費についても、記事と同じように意見したいが、
明日の神話を中途半端にしておきたくないので、
しつこく、「明日の神話」について。


広島市吹田市について、調べて判ったことを書いてきたが、
設置場所に決まった渋谷区については何も書いていない。
区長のコメントも探したが見当たらない。
渋谷区の区議会の議事録も調べたが、議会では一度も議論されていない。
いったいこれはどういうこと?

で、渋谷の誘致会のHPを見て「はは〜ん」と、納得できた。
渋谷に決まった理由が、ここのHPを見て納得できた。
誘致プロジェクトの実行委員会のほかに、サポーターの数が多い。
しかもこのサポーターのメンバーがすごい。
町内会の会長が名を連ねている。1丁目町内会長○○、2丁目町内会長○○・・・
町内会だけではない。
各商店街の会長も、そして何とお隣の港区の町内会長、商店街会長、と、
街をあげての活動振りがよくわかる。

サポーターだけではない。
協賛企業がずらりと並ぶ。
よくもまあこれだけの協賛を集めたものだと感心する。

極めつけは、設置場所と、それにかかる費用だ。
誘致プロジェクトの民間業者で経費のすべてをまかなうのだ。
「管理運営については、渋谷マークシティの協力の下に、行政・地域・大学・企業が一体となってあたります。」
と、ある。
街づくりの一環としてこの「明日の神話」設置を捉え、官民一体となっての、いや、むしろ民主導で
活動が進められていった様子が伺える。

だからこそ、区長が先頭を切る必要もないし、議員が口を挟む余地もない。
渋谷の圧倒的勝利だ。



こう書いてしまうと、広島での誘致活動はなんだったのか、という思いに駆られるかもしれない。

私は、広島での誘致活動は非情に意義のある課題を市民に投げかけたと思っている。
誘致活動に携わった人達にはよ〜くわかっているのだ。(と、推測している。)

今回、「明日の神話」に副題として「ヒロシマナガサキ」とついていたことが、
広島市民の目を惑わせてしまったのだ。
この絵の持つエネルギーが、高い芸術性に支えられたものであることを伝え切れなかった。
もしこれが、同じく岡本太郎氏の「太陽の塔」だったらどうだろう。
私は、この作品が広島にあっても素晴らしいと思う。
平和資料館、慰霊碑、ドームをつなぐ一本の軸のその先に、強烈なエネルギーを放つ
力強い芸術作品がほしい!
今、その場所には広島市民球場があり、ここは新球場の建設に伴い取り壊される。
この跡地をどうするのか。
誘致会のメンバーは、ここに「明日の神話」を設置することを提案していた。
私は「明日の神話」にこだわらなくても良いと思う。
神聖なこの広島の軸に位置する場所に、強烈な力を与えてくれる
アートがほしい。

誘致会の活動は、そのようなことを気付かせてくれたという意味で、
とても有意義なものであったと思う。




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